かつおの旬、一年に二回あるってご存知でしたか?
一つ目は5~6月、いわゆる初ガツオの時期、
二つ目は10月、いわゆる戻りガツオの時期です。
どちらかと言うと戻りガツオの時期の方が
「かつおの旬」というイメージかもしれませんね。
この二つ、実は呼び方ではなくて、
味も違うんです。
高知で獲れたカツオが「初ガツオ」?
そもそも、初ガツオ、とは、名前の通り
その年の初物、最初に獲れたカツオ、という意味です。
カツオは夏に南からやってきて北上して
三陸沖まで行き、秋にかけて今度は
また南に戻っていきます。
そのため地域によって水揚げされる
時期は異なるのですが、
食品業界では北上するときに高知県で
獲れたカツオを「初ガツオ」と呼ぶそうです。
なぜ、高知県で獲れたカツオかと言うと、
「水揚げ量が多い」からだとか。
ちなみに、寒いところから南下してくるカツオを、
「戻りガツオ」と呼んでいます。
初ガツオは美味しくない?
「初ガツオ」と聞くと、なんとなく初物だし、
いい物なんじゃないか、と思いますよね。
でも実際は、初ガツオはまだ脂も少なく、
形も小さかったりと不揃いなので、
安価で取引されることが多いそう。
逆に戻りガツオは、寒い海で沢山の
プランクトンを食べていることもあり、
脂がのってとても美味しいそうです。
(もともと、寒い地域で獲れるカツオは、
初ガツオ(北上してきてばかりのカツオ)
でも、脂がのっているそうです。)
そんな訳で、カツオの旬と言えば、初ガツオの
出回る春ではなく、脂ののった戻りガツオが取れる、
10月頃をイメージする人が多いそうです。
・・・なんて書きましたが、もちろん初ガツオも
さっぱりしていて、脂の臭みもなく、
ファンも沢山います。要はお好みですね。
カツオを美味しく食べるには
カツオはタンパク質もビタミンもミネラルも
多い食べ物。疲労回復や、DHAにより
血流を良くする(コレステロールを下げる)
効果もあると言われています。
とても栄養価の高いカツオですが、
その中でも初ガツオは、戻りガツオに比べて
低カロリーで水分が豊富なことが特徴です。
カツオ自体、腐りやすい魚ですが、
初ガツオは水分が多い分、
より腐りやすい魚であるとも言えます。
そのため表面をあぶる「たたき」が
有名なのだとか。カツオのたたき、
王道ですけれど美味しいですよね。
もちろん新鮮なガツオはお刺身で食べても
とても美味しいです。特に初ガツオは脂が少ない分
臭みもなく、上品な味だと言えるでしょう。
たたきの独特な香りと食感とは、
また別の楽しみ方が出来ます。酢の物にしたり
煮込んだり・・・という調理法もありますが、
個人的にはそういった調理は
脂の乗った、戻りガツオの方がお勧めです。
それぞれ特徴の異なる初ガツオと戻りガツオ。
是非みなさんも美味しく食べて下さい。
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