トルストイの『戦争と平和』を名訳で読みたい!好み別にご紹介♪

ドラマで、トルストイの『戦争と平和』を見た、
文学部所属の、大学生の姪が
持ちかけてきた相談です。

「秋の、学部内のビブリオバトルの予選で
 この作品を推したいんだけど、大作でしょ。
 名訳だと読みやすいはず!読んだことない?」

姪曰く、大作ゆえに学生の間に、敢えて
原作を読んでもらいたい、とのことで、
『戦争と平和』を推したいらしいのですが。

なんせ大作、私も実は漫画でしか
読んだことがありません・・・。

でも、人間臭さが感じられた
ストーリーの原作に、ちょっと興味もあります。
 

暑い夏、エアコンの節約を兼ねて、姪と
図書館で、翻訳本の読み比べをした結果、

翻訳が優れていて、読みやすいものを名訳、と
定義して3つ、紹介します。

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『戦争と平和』のあらすじ

ロシアの小説家、トルストイにより書かれた
小説で、1869年にロシア語の初版が
発表されました。

時は、19世紀前半、ナポレオン軍による
ロシア一帯の侵攻に抗う、戦いの最中、

ロシア貴族の興亡を、主に3人の若者の
恋愛や気付きの視点から描いた、
壮大な歴史小説です。

 
極めつけは、小説に名前が登場する人物が
なんと559人

途中で、フェイドアウトする人物もいますが、
主な登場人物は

  • ピエール・ベズーホフ
  • アンドレイ・ボルコンスキー
  • ナターシャ・ロストフ

の3人です。

訳者によって、この3人の心のひだの
表現法が微妙に異なる
ので、どの訳でも
楽しめるのは、間違いないです。

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長編映画が好き!

『藤沼 貴』新訳(岩波文庫)全6巻

「新訳」という割には、表現が丁寧すぎる位、
意外と、古めかしい印象を受けます。

 
それは後ほど紹介しますが、

丁寧すぎる表現のおかげで、ロシアの情緒や
登場人物のイメージ像、戦いの様子なども
想像しやすくなっています

ただ途中、物語の区切りのいいところで、
時代背景や、ロシアの風習等のコラムが
解説として、組み込まれているので、

話の流れが寸断される印象は、否めません。

ですが、各巻に背景や展望、こうした地図や
コラム・年表がある事で、複雑な
物語をスムーズに理解しながら、読めます。

肝心な翻訳ですが、後半になると
登場人物によっては、日本の方言
出てくるので、あれ?と思うかもしれません。

この「新訳」は、岩波文庫から故 米川正夫氏が
「旧訳」として発表した物を、できるだけ正確に
伝えるべく、受け継がれた物なのです。

表現が丁寧すぎる位長いので、長編映画を
じっくり楽しめる
方に、お勧めです。

 

純粋に小説が好き!

『工藤 精一郎』訳(新潮文庫)全4巻

この訳本には、コラムや年表、人物紹介等と
いったものが一切なく、いきなり小説本編が
始まります

なので、最初に登場人物や時代背景等を
予習してから読む事、必須です

ただ、読み始めてからは、会話をやや多めに
取り入れているせいもあってか、
流れるように、読み進める事ができます

 
舞台が基本的にロシアなので、
行間をじっくり読む必要は、あります。

 
翻訳ですが、原作を損なわない範囲で

現代の小説に近い感覚
書かれているので読みやすく、人物像も
生き生きと描かれています。

例えるなら、直木賞作家の小説が好き!
といった方にお勧めです。

 

ドラマが好き!

『原 久一郎/原 卓也』訳(集英社)ハードカバー2冊

この訳本は、回りくどい表現が潔く
そぎ落とされていて
、比較的若い世代でも
読みやすい構成になっています。

というのも、旧訳は昭和12年に
原 久一郎氏によって、発表されたのですが、

その後、ご子息の原 卓也 氏が
昭和48年に再訳するにあたって、

『父の翻訳のスタイルを保つよう努めた上、
加筆したところが、少なくない(中略)。
なお、本書の翻訳にあたっては、
トルストイ生誕100年記念90巻全集を
テキストとして、使用した。』

というスタイルで、翻訳しているのです。

 
つまり、回りくどい表現がなく、読みやすい上に
壮大な歴史観や、ロシアの情緒は随所に
ちりばめられているので、良いとこ取りです。

年譜や解説、注釈が最後にまとめて
記述されているので、分からない時は
パラパラめくりながら、読む必要はありますが、

録りためたドラマを、一気見するのが好き!
といった方に、お勧めです。

おわりに

私は、自由な読み方ができるとすれば、

1巻は『藤沼 貴』新訳で読みつつ、途中から
『工藤 精一郎』訳と並行して
読んでみたいなと思いました。

どれだけの時間が必要なんだ?
とも思いますが・・・。

因みに、姪はものすごく悩んだ挙句、
『工藤 精一郎』訳を読んでみることに
したそうです。

ドラマが『工藤 精一郎』訳を元
構成されていたから、だとか。
なら、最初からそうすればよかったじゃん!

 

どの訳も、名訳の1冊
とは言え、読むにはかなりの大作。
秋の夜長では・・・足りなさそうです

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