子供と出掛けた帰り道、駐車場を横目に
子供が「あれ、なんて読むの?」
指さした先には、見慣れた文字が並ぶ
看板には「月極駐車場」の文字が。
「げっきょくちゅうしゃじょう」って
読むのかな?
と、聞く我が子に、こう答えたんです。
「つきぎめちゅうしゃじょう。
1ヶ月ごとに借りる駐車場のことよ。」
その返事に我が子は、
「1ヶ月って決めて借りるんだね!
もっと簡単な漢字でいいのにね。」
そうね、と言いながら、今まで当たり前に
見ていた漢字が、不思議に見えたんです。
「月極」って、どうして「決」の字を
使わないんでしょう?
「月極駐車場」とはどんな意味なのか
調べてみましたよ♪
月極の本当の意味とは?
「月極駐車場」の本当の意味はどんなもの
なのかというと、
「1ヶ月ごとの単位で、契約する駐車場」
のことを指しています。
駐車場の契約を1ヶ月ごとに「きめる」なら
なぜ、「月決め」にならないのでしょうか?
それは、月極の「ぎめ」を表す意味合いが
「決める」の意味とは違うからなんです。
「決める」という意味には、流動的だった
ものを固定して動かさないようにする、
という状態のことを指します。
物事をはっきりさせる、といった意味が
「決める」という言葉にはあるんですよ。
しかし、調べてみると、月極に使われている
漢字は、「決める」という意味ではないんです。
それでは「極」はどんな意味を持つ
のでしょうか?
詳しく見ていきましょうね。
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極が持つ意味
「極」という漢字は、元々は棟木のことを
表しています。
棟木とは、屋根の一番高い位置に据える
長い木のことですね。
屋根の端から端まで届くほど、とても長く、
天に近い場所に置かれる。
その様子から、「果てのない・限りない・
この上ない」という意味になりました。
また、読み方もいくつかあります。
訓読みでは、
「きわ-める・きわ-まる・きわ-み」
その他にも、常用漢字ではありませんが、
「きめ-る」という読み方もあります。
現代では、あまり使うことはありませんが、
「とりきめる・約束する」の意味として
使われていたんですよ。
明治時代辺りには、契約するという意味で
使われ、戦前まで常用していた言葉、
とのことなんです。
極を「きめる」と読んでいた時代に、月極と
いう文字ができたんですね。
現代では、「極」の字を契約を意味する言葉
として使うことはなくなりました。
しかし、過去に使われていた意味を現代に
受け継ぐ形として、「月極」という言葉が
残ったのですね。
まとめ
あちこちで見かける「月極駐車場」に、
我が子は、ものすごい勘違いをしていました。
「げっきょく」さんという苗字の人が
経営している駐車場、だと。
よく目にする「月極」という字には、意味が
ないものだと思っていたようなんです。
その話を聞いた時に、思わず笑ってしまった
のですが、思い込みって、怖いですよね。
「げっきょく」と思っていれば、そのままで
過ごすことになってしまいます。
人前で言葉を発した時に、恥ずかしい思いを
するかもしれないですから。
本当の意味を知ることは大切なことですよね。
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