去年、息子のクラスに、隣接する県から
転入生が入学してきました。
聞けば、転勤族でここに来るまでにも、
様々な場所で暮らしてきた、とのこと。
今年になり、その子のお母さんと親しくなり、
話す機会も増えて、最近では2人で食事に行く
間柄になりました。
出会ってから初めは、とっても丁寧な話し方に
こちらが恐縮するほど。
しかし最近、彼女の口から関西弁がポンポン
出るようになり、まさかの意外性に驚きました。
そう、彼女は大阪出身!
今まで、標準語で話す姿に何の違和感が
なかったため、全くわかりませんでした。
地域が違えば、言葉も違う。
関西弁と標準語を使い分けているのには、
様々な経験をしてきたからこそ。
一体どんな理由があったか、本当のところを
聞いてみましたよ!
関西弁のイメージとは?
今や、関西弁はテレビでも、多くの芸能人が
使っているので、耳にすることがよくあります。
芸人が、関西弁でテンポよく漫才をする時には
少々きつめのツッコミが、何とも面白い!
関西弁をしゃべる人って、みんな面白いのでは
ないのか、と錯覚するほど。
関西弁以外の方言を使う人にとって、関西弁に
抱くその他のイメージとは、
- 語調がキツイ
- 賑やか
- 押しが強い
- 怖い など
実際はそんなこともないのですが、テレビなどの
影響力は強いですよね。
実際、私の両親は九州出身で、特に父親は、
高校卒業後から十数年、京都に居ましたが、
私は、関西弁を話す父を、特に面白いと思った
こともありませんでした。
真面目で穏やかで、寡黙な父でしたから。
前出の友人にも言われたことですが、
「関西弁使ってるから、大雑把な性格に
見られるけど、意外と気にしいなのよ。」
関西弁を使っていると、それ以外の地域の人に
勝手なイメージを付けられがちです。
その人の人格よりも先に、関西弁だけが一人歩き
してしまっているのですね。
大きな誤解を招きやすく、様々な面でも影響が
出るのは、その人にとって不利ですよね。
スムーズな会話のために!
「ホンマにこの話ししたら、〇〇ちゃん引くで。
えっらくドボンした話ねんけど、ドン引きやで。」
と、彼女がお酒の席で、関西弁で話していたのは、
私と親しくなったから、だと感じています。
親しくなるまで、彼女は標準語でした。
関西弁を使わずに、標準語で話そうとしたのには
就職したことが、きっかけになったのだそう。
ビジネスでは、日本中の取引先との電話の対応が
日常茶飯事。
会社からは、電話では標準語を話すように
言われていたようです。
まだ新人だった彼女は、地域差別ではないか?
と、最初は感じたのですが、実際には標準語の方が
便利だったと感じたそうです。
いくら関西弁がメジャーな言葉だとしても、
イントネーションの違いから、聞き返されることも
多かった、とのこと。
表情の見えない電話だからこそ、口調の強さから
怒っているのでは、と誤解されることも。
スムーズな会話のために、社会人の心遣いとして
誰もがわかりやすい標準語を使う、
この気持ちを持つことで、関西弁と標準語を
使い分ける術を身に付けた、とのことでしたよ。
関西弁だけではなく、他の方言でも同じことで、
私の両親は、九州の方言をほとんど使いません。
親戚と電話したり帰省した時には、私には全く
理解できないような方言で会話していますが。
出身地の方言をそのまま話しても、関東では
通じにくいので、何度も言い替えることに。
スムーズに理解できる方がいいに決まってます。
特にビジネスでは、「わかりやすさ」が
重要なんです。
まとめ
同じ地域に住む人同士が、日常で使う言葉で
会話できれば、何の不便さもないものですね。
しかし、普段使っている言葉がスムーズに
相手に伝わらないことが多いと、困ります。
その点、標準語であれば、大体の意味は通じます。
関西弁を差別する、という意味ではなく、
「わかりやすさ」や「ミスをなくす」という点で
標準語との使い分けが必要な場合もあるのです。
彼女のように、親しくなってからの「関西弁」は
心を許してくれたのかな、と私は嬉しかったです。
場面によって、関西弁と標準語を上手に
使い分けることは、スムーズな人間関係にも
つながりますよ♪
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