先週の週末、親友のA子と
久しぶりに、お茶をしました。
いつも元気印な彼女が、なぜか
その日に限って、しんみり
しています。
話を聞いてみると、最近
会社で仲が良かった、
同僚のお祖母さんと、
ご近所のママ友の、お祖父さんが、
立て続けに、お亡くなりに
なったんだそうです。
そういえば、私の会社の上司も
先月、お祖父様の葬式で
会社を休まれたし、
何より私自身、3年前
父方の祖母を、亡くしてもいます。
私「私も含め、何だか最近、
身の回りで、そんな話が多いわね。
私達もそろそろ、心の準備を
しておかなきゃ、ならない年齢に
なったって、言うことかしらね。」
A「う~ん、考え始めると、
何だか心が、重くなっちゃうわ~。
それでね、その同僚の子が、
かなり、動揺してたみたいで、
『お婆ちゃんの、お葬式に
香典はどうしたら、いいのかしら?』
って聞いてきたのよ。
私これまで、祖父母どころじゃなく、
身内が亡くなるって、いう経験が
全くなくて、
全然彼女の助けに、なって
あげられなかったの。
実際考えてみると、祖父母のお葬式で香典って、
いくら位包むものなのか
考えれば考えるほど、気になってきて…。
H子(私のこと)の、お祖母さんの時、
どうだったか、聞いていい?」
優しかった、祖父や祖母が亡くなれば、
悲しみの内にも、お通夜やお葬式に
出席しなければ、ならない訳ですが、
そんな時に、悩んでしまう問題の一つが
香典をいくら、包んだら良いか
ということでは、ないでしょうか?
私「まぁ確かに、実際に亡くなっている
訳でもないのに、親に聞くってのも、
何だか、憚られるわよね。
実は、祖母の葬儀の時、
香典のリストを、私がまとめたから、
結構細かいことまで、よく覚えているの。
そのことをちょっと、話してみるわね。」
香典の一般的な相場
私「祖父母への香典の、一般的な金額は
1万円~5万円と、言われているの。」
A「随分金額に、幅があるのね。」
私「実は、贈り手の年代、地域、
故人との、親しさの度合い
(同居の有無)、
内孫か外孫か、等によって
違ってくると、言われているの。」
贈り手の年代と香典の相場
私「両親に、扶養されているような
未成年の、孫の場合は、
両親が香典を出して、孫は出さない、
というのが、一般的だと思うわ。
就職している、孫の場合、
香典をどうするか、については、
その家々の考えが、大きいと思うけど、
ウチの親族の場合は、両親と同居している、
していないに関わらず、働いている
孫の場合は、出すことに決めているわね。
香典の贈り手の年代と、
香典の相場は、大体
20代 :10,000円
30代 :10,000~30,000円
40代以上:30,000~50,000円
という感じね。
独身の孫の場合は、他の孫たちとの
バランスもあるから、
年齢が同世代の、孫同士で同じ額ずつ
出し合って、『孫一同』という形で、
香典を包んでも、いいと思うけど、
既婚の孫の場合は、単独で香典を
出すのが普通ね。」
A「ふ~ん。結婚しているかどうかが、
一人前かどうかの、大きな鍵に
なっているんだね。」
地域による香典の差
私「香典の相場は、地域によっても、
かなり違いが、あるようよ。
中でも特に、祖父母の場合の香典の、
地方間でのバラツキは、かなり多いって
聞いたことがあるわ。
中国地方に住む、知人によると、
祖父母の香典に、
親の場合の7万円と、ほとんど変わらない
6万円程度を、包むんだそうよ。
東京だと、祖父母の香典は約2万円と、
親の場合の10万円の、5分の1くらいの
金額な訳だから、えらい違いよね。
それから群馬県出身の、同僚によると、
彼の地元では、『新生活運動』という
習慣があって、
香典は親戚や知人とか、特に区別はなく、
大体3,000円に、決まっていて、
返礼品を受け取らない、ということに
なっているそうなの。」
A「驚いた!?地域によってえらい
違いがあるんだね。」
私「自分の暮らす地域の、葬儀の常識と、
祖父母の地域の、葬儀が違うかも
しれないから、
ご両親なんかにも、確認しておくと安心よ。」
親しさの度合いによる香典の相場
私「親族内での、冠婚葬祭の拘りや、
地域の風習や、しきたりなんかは
それぞれ違いが、あるとは思うけど、
内孫(うちまご)か、外孫(そとまご)か
によっても、香典の金額を
変える場合が、あるようよ。」
A「ごめん。内孫、外孫ってなに?」
私「名字が祖父母と、違うなら『外孫』、
名字が祖父母と、同じなら『内孫』と
考える場合も、あるみたいだけど、
正式には、内孫というのは
自分の跡取りになる、夫婦から
生まれた子供のことで、
外孫は他家に、嫁いだ娘や
分家した息子に、できた子のことを
言うらしいわよ。
内孫であれば、祖父母と一緒に
暮らしてきた場合も、多いでしょうし、
同居していれば、祖父母に
お世話になったり、関わりも
深くなる、でしょうから
自然と香典の金額も、多くしている
みたいね。
一般的に、親しい祖父母への香典は
3万円~と、考えられているようよ。
それから、香典以外のお供え物
についても、考えておいたほうが
いいわね。」
A「お花とかよね。
結構、高そうだけど
大体どれ位、するものなの?」
香典以外のお供え物
私「香典以外の、供花(きょうか・くげ)として、
お花や、果物の詰め合わせ、
ロウソクや、お線香のセット、
灯篭なんかが、あるわね。
金額は一基につき、
15,000円~20,000円が、一般的。
香典以外に『孫一同』として、
お供えすることが、よくあるんだけど、
連名で贈る場合には、
初孫にあたる人が、呼びかけるのが
一般的だと思うよ。
出し合う金額も、年功序列というのが
大体慣例に、なっているようだから、
そんなことも、頭において
おいた方が、いいわよ。」
A「ふ~ん。
何だか色々、気にしなくっちゃ
いけないことが、ありそうだね。
ところで、これまで聞いた香典って
1人分だよね?
夫婦で参列する場合は、
その倍の金額って、考えれば
いいのかな?」
私「これがもし、披露宴なんかに
招待された、場合だったら、
料理代なんかを、考えたりして
2人分をキリの良い、金額にしたり
するわよね。
だけど、通夜や葬儀の場合には
ちょっと違うの。」
夫婦で通夜や葬儀に参列する場合
私「実はね、香典というのは、
個人単位ではなく、家族単位で
出すものと、されているの。
だから、お葬式なんかじゃ、
夫婦でも、ひと家族と考えるから
金額を変える、必要はないのよ。
但し、故人とのおつきあいが
深かった場合や、
葬儀のあとの、お斎(おとき)にも
出席する場合には、やっぱり相応の金額を
包んだほうが、いいでしょうね。」
A「相応な、金額って?」
私「そうね~、大雑把に計算すると、
一般的には、お斎は1人
5~7,000円程度、
引き出物は、3~5,000円程度と
推測されるわね。
夫婦で出席と、いうことなら
5~7,000円×2 + 3~5,000円=13,000~19,000円
つまり経費として、約20,000円は
掛かる訳だから、2人で30,000円は
出したほうが、いいんじゃないかと思うわよ。
香典では、「四」や「九」は
避けるべきなので、
30,000円の次は、50,000円になるわね。
どうするかは、気持ち次第ね。
親族の場合は、葬儀費用の補助などの
気持ちもあって、金額が上がりがちだけど、
多すぎる香典も、お返しに
気を使わせて、余り良くないでしょうし、
『お祝いではなく、御不幸なので
大金を包むもの、ではない』
という考え方の地域も、あるようだから、
その辺にも、気をつけたほうがいいわね。」
A「ちなみに、不祝儀袋の表書きって
夫婦の連名で、いいのよね?」
私「う~ん。
夫婦共通の、友人・知人の葬儀なら、
連名で、OKなんだけど、
親族の葬儀に、夫婦で包む時は
世帯主の名前だけの方が、一般的かも。
それから、名前は薄墨でね。」
A「うぁ、結構複雑!!
何だか頭が痛く、なってきた…。」
私「まぁ、そんなもんかもね。
よしっ!それじゃ~、思い切って
実際に私が祖母の葬儀に、包んだ香典の額を
教えてあげるよ。
あくまで、ウチの場合の一例として
考えてね。」
具体例
私は内孫で、結婚するまで同居していた
父方の祖母の、葬儀のとき、
30代に、なっていましたが、
主人とともに参列し、
2人でお斎に、つくとして、
『夫の名前』で、5万円包みました。
他に『孫一同』で生花を、
私の名前で1万と、夫の名前で1万の
合計2万円、出しました。
その葬儀で、私以外の孫の場合ですが、
・私の弟
(20代・内孫・未婚・祖母と同居・お斎つき)は、
香典1万+『孫一同』の、生花1万。
・故人の娘の子
(30代・外孫・既婚・夫婦でお斎つき)は、
香典3万+『孫一同』の生花
1人当たり1万の、計2万円。
・故人の次男の子
(30代・外孫・未婚・お斎つき)は、
香典1万+『孫一同』の生花1万。
…というような、感じでした。
私もそうしましたが、身内同士で
事前に相談して、兄弟やいとこ同士
同じような立場に、当たるような人達と
金額を揃えたほうが、いいでしょうね。
まとめ
ざっくりまとめると、香典の金額は
独身であれば、1万~3万。
結婚をしていれば、3万~5万が目安だと
考えられそうです。
既婚者の場合、配偶者の祖父母の場合も
同じく3万~5万を、目安として
いいのではないかと、思います。
但し祖父母への、香典の金額というのは、
地域性や風習などの、違いもあるもの。
一概にこれでいいとは、言えない
ところもあります。
できれば、両親や親戚、先輩などに
いくら包めばいいか、聞くのが
一番問題がない、方法でしょう。
あとで親戚から、嫌味を言われたり、
失敗して、恥をかくことも、
避けたいですしね。
でも本音を言えば、できればこういった、
冠婚葬祭への対応で、一杯一杯に
ならないで、
大好きだった、お祖父さんやお祖母さんと
ゆっくり心ゆくまで、お別れできるような
しめやかな集まりに、したいものですよね。
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