先日テレビ番組の収録で、アイドルグループの
ひとりが、ヘリウムガスを吸って、
倒れる、という事故がありましたね。
ヘリウムガスって、声が変わったり
風船に入れたら、浮いたりするくらいで
特別、危険なイメージは、ありませんでした。
実際、わたしも若いころに
ヘリウムガスを吸ったことが、あります。
その頃は、
使い方によっては危険だ、
という認識は全くありませんでした。
でも、ヘリウムガスについて、調べてみると、
意外と、危険性について知らないことが多く
これは侮れないガスだな、と思いました。
ヘリウムガスってどんな気体?
ヘリウムは、無色、無臭、無味、無毒で
水素の次に軽い元素です。
存在量は、宇宙で、水素に次いで2番目に多く、
身近なところでは、ミネラルウォーターにも、
溶け込んでるそうです。
ヘリウムガスの特徴
ヘリウムは、水素の92.64%の浮揚力があります。
浮揚力とは、空中にとどまっている力のことです。
また、燃えないので、その点では、
水素よりも、安全なガスであると言えます。
そのため、風船や、気球、アドバルーンを
浮かせるために、使われています。
ヘリウムを入れた風船が、萎むのは
分子が極めて小さいので、風船の微小な
孔から、出てしまうためなんです。
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吸うとどうして声が高くなるの?
まず、声が出る仕組みは、
肺から出た空気を、声帯という膜で
振動させることで、音が出ます。
その音が、声帯と口の間にある、
声道という空間で共鳴することによって、
声になります。
声の高さは、声道の長さで決まっていて、
発生時の咽頭の位置に、影響されます。
一般的に、身長が高く声道の長い男性は
声が低く、声道の短い女性や子供は、
声が高くなります。
ヘリウムは、空気よりはるかに軽く、
音の伝わる速度も、空気より3倍速いのです。
肺に入ったヘリウムは、空気の3倍の
速さで声道を伝わります。
音の伝わる速さが、変わると
同じ声道でも、響きやすい音の高さが
変わって、普段より高くなるそうです。
使い方を間違えると危険!!
市販されている、ヘリウムガスには
2種類あるのを、知っていますか?
風船用ヘリウムガス
組成は、100%ヘリウムです。
こちらは、酸素が入っていないので
吸い過ぎると、大変危険です。
肺の中の空気が、ヘリウムに置き換わるので
溺れて、肺に水が溜まってるのと、
同じ状況になるのです。
そのため、体は急な酸欠状態になり
意識を失って、運が悪いとそのまま
死に至ってしまいます。
外国では、安楽死にヘリウムガスを
推奨しているところも、あるそうです。
声用のヘリウムガス
これは、20%酸素が入っていて、
空気と同じ組成です。
空気は、窒素80:酸素20ですが、
窒素の部分がヘリウムになっています。
でも、こちらも吸い方によっては
危険で、一気に吸ったり、大量に吸うと、
大変危ないです。
オーストラリアでは、酸素入りのヘリウムも含め
規制する動きに、なっているようですので
日本も、そうなる日がくるかもしれません。
まとめ
ヘリウムガス、怖いですね。
正しく使えば、問題ないのかもしれないけど
吸い方や、吸う量は、個人差がありますから
難しいと思うんです。
ただ、ヘリウム自体に、毒性はないので
風船に入れたヘリウムが、
漏れてきても、問題はないですよ。
わたしとしては、吸って遊ぶのではなく
風船に入れて、遊ぶのを推奨したいです。
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