「もう、親子の縁を切る!勘当だ!」
テレビでも目にする場面ですが、私の周りにも
本当に、親に勘当された友人がいます。
以前から、結婚を反対されていた相手と、
ついに、押し切る形で結婚に踏み切ったのです。
理由は様々ですが、親子の縁を切られてしまう
境遇の人も、世間にはいるものです。
この、よく耳にする「勘当」とは、法的に親子と
しての証明も無くなる事なのでしょうか?
親に勘当される、とは、法的にどんな意味が
あるのか、調べてみましたよ!
法律上の親子の縁は切れるもの?
結婚相手との縁を切る手段としては、離婚の
手続きをすると、戸籍上の縁は切れますよね。
離婚で夫婦の縁が切れ、他人の関係になる事と
同じように、実の親子の縁も切る手続きが
あるのでしょうか?
血のつながった親子の縁とは、簡単に切れるもの
ではないのです。
と、言うより、戸籍上や法律上で、親子の縁を
切る方法はないのです。
ただし、養子縁組して親子になった場合には、
「養子離縁届」の手続きにより、親子関係を解消
する事ができます。
この養子縁組によって成立した親子関係以外には、
親子の縁を切る事はできません。
つまり、両親が離婚した場合に、その子供が母親の
戸籍に入ったとしても、その父子の縁が切れる事は
ないのですね。
夫婦の縁は切れても、親子の縁は、戸籍に関係なく
存続し続けるのです。
勘当しても相続できる?!
「お前とは勘当だ!今日からは親子じゃない!」
と、言われて、親子の交流が断絶したとしても、
親側が、勝手に感情的になっているだけで、
法律的には、何の効力もありません。
しかし、親子の縁が切れない事が、今後の親子の
関係上で、どう関わりが出てくるのでしょう?
勘当した父親が、もしも亡くなった場合には、
その子供にも、もちろん相続権があるのです。
勘当が理由で、子の相続権がなくなる、
ということは、ないのですね。
ただし、勘当した子供に、どうしても相続を
させたくない理由がある場合には、相続の条件を
変える方法もあります。
主な方法は、
- 家庭裁判所に、特定の人物に相続させないように
認めてもらうよう「廃除」の手続きをする。しかし、相当な理由がないと認められないので、
かなり、難しい方法となりますね。 - その子以外の人物に、生前贈与の手続きをしておく。
年間110万円までの贈与は、税金がかかりませんが、
仮に、1,100万円だと、231万円の贈与税がかかる
という事も認識しておくことが必要です。 - 遺言状で、相続の条件の取り決めをしておく。
この方法が、最も現実的ですね。
このように、法律的にも、親子の縁は切っても
切れぬ縁の深さを感じますね。
まとめ
親が子供を勘当する場合、多くは子供に現状の
重大さを知ってもらうための最終手段、として
行います。
もちろん、親に迷惑ばかりかけて、もうどうにも
ならないから、勘当する場合もあります。
しかし、結婚が理由で勘当する場合には、子供の
将来を心配し、思い留まってくれるなら、との
気持ちからのものです。
私自身、子を持つ身。
年頃の娘がいるので、親の気持ちはわかります。
親子の縁を切ってまで、子供の幸せを守ろうとする
親の気持ちの表れなのです。
その時の子供の、親子の縁を切ってまで臨んだ
覚悟を実らせていく事は、会わぬ親のための
幸せなのだと感じます。
子供自身が幸せだ、と胸を張れるような人生を送る
事が、親にとっても幸せになりますよ。
今しばらくは、ほとぼりも冷めない状態のまま
片側通行が続くかもしれません。
しかし、勘当が本望な親は、いません。
まずは、じっくり自分達が幸せになる!
苦難を乗り越えて、親に認めてもらうことを
目標に頑張ってみましょうね♪
コメント
力強く、くじけず生きていこうという勇気をいただきました。
ありがとう。
顕正会が原因で親から勘当を受けました。