就職先や進学先が、実家から離れている場合、
否応なく実家を出て、一人暮らしとなるわけですが、
実家が通勤通学に、便利な所にあり、
家族も仲が良く、快適な生活を送っている場合、
『このままでは、いつまでたっても自立できない!』
と思い、一人暮らしを決意する人も多いようです。
一人暮らしをはじめた女性を対象に、
実施された調査によれば、
親元を離れた理由で
「自立するため」と答えた女性のうち、
社会人数年目の人が、71.9%にのぼります。
【「女性が一人暮らしを始めるきっかけとは
いまどき女性の一人暮らし事情」アンケート調査
(株式会社引越し侍 2014年2月実施)】
いざ、一人暮らしを決意しても、
意外と手ごわいのが、母親の反対です。
会社の後輩のHさんも、
このケースに悩んでいるようです。
Hさんは、何かと干渉する母親から、自立したいと思い
母親に一人暮らしをしたいと、話してみたところ、
激怒され、
最後は「私を置いていくのか」と
泣かれてしまったそうです。
その後も話を持ち出しては、
毎度、同じパターンの繰り返しが
続いていると、言うのです。
母親が、子供の一人暮らしに反対する理由には、
どんなものが、考えられるでしょうか?
なぜ反対するの?
子供のことが心配
母親の心配の種は、多岐に渡り尽きることは
ありません。
・きちんとした食事を取っているか。
・健康管理が出来ているか。
・犯罪に巻き込まれないか。
・家事がうまく出来るか。
・生活が不規則にならないか。
・経済的な問題。
・近所づきあいなどの人間関係。
これらへの対処法を、考えてみましょう。
1.生活費の管理
独り立ちするための資金は、準備できていますか?
毎月の家賃、光熱費、食費などを具体的に計算して示し
自分の収入でやっていけることを、
母親に納得してもらいましょう。
更に、その金額を毎月貯金し、
敷金・礼金・引っ越し費用・
家具や家電の購入費用に、あてましょう。
2.家事のスキル
一人暮らしに、料理は必須科目です!
残業のない日は、母親と一緒に台所に立ち、
家事の段取りを、教えてもらってはどうでしょう?
もちろん、休日のうち一日くらいは、
お家の全ての家事を、担当しましょう。
3.生活時間の管理
朝、母親に起こしてもらっていませんか?
自分で起床し、朝ごはんを用意し、
キチンと食べてから、出勤する習慣をつけましょう。
そのためにも、平日の夜更かしは
ほどほどにしましょうね。
4.セキュリティ対策
一人暮らしが、OKとなり、具体的に自分のイイナと
思った物件を、いくつかリストアップできたら、
お母さんの意見も、聞いてみましょう。
娘が部屋さがしで、最も重視しているポイントは、
なによりまず「費用」。
一方、母親たちが最も重視するのは、「安全・安心」
(娘の優先順位では4位)だったという
調査結果があります。
又、83%の娘が、お部屋探しをする際は、
「母親と一緒に探した方が良い」と回答しています。
「お金を払うのは私なのよ」等と言って
母親の意見を切り捨てないで、人生の先輩からの
貴重なアドバイス、として耳を傾けましょう。
長い目で見てどちらが、優先すべきことなのか
じっくり考えてみましょう。
(「20代女性のお部屋探しに関する調査」
パナソニック株式会社 2014年12月12~17日)
子供が離れて行くことが寂しい
母親の思いは複雑です。
子供の将来を考えれば、独立して欲しいと思う反面、
取り残される不安や寂しさが、
拭い去れないのも、又、仕方がないことです。
母親によっては「空の巣症候群」などの
抑うつ症状を起こすこともあります。
メールや電話などで、マメに連絡を取ることや、
都合をつけて帰省するなど、実家とのつながりが
切れないよう、心がけることも大切です。
終わりに
参考になりましたでしょうか?
こういう態度を見せていくうちに、
「この子なら、一人暮らしをさせても大丈夫」と
思ってもらえるように、なるのではないでしょうか?
正攻法ですが、長期戦です。
当然ですが、「一人暮らし=自立」
ではありません。
時間をかけキチンと自分の生活を、整えていく
娘の姿を見ているうちに、母親の中にも
「ああ、この子は独り立ちして行くんだな、
自分は親としての役割を、立派に果たせたのだな」
という気持ちを、持ってもらえるようになるのでは
ないでしょうか。
「お母さんにとっても、Hさんにとっても、
家族の大切さを見直す、いい機会になるのは
間違いありませんよ。
お母さんが一人暮らしさせてよかったと
思ってくれるような、
Hさんの成長を、願っていますよ。」
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