ぷっくりと、可愛らしく実った栗は、
秋の代名詞、ともいえる食材ですね。
そして、栗を使った料理の中でも、
特に、人気が高いのが「栗ご飯」です。
多くのレシピサイトでは、炊飯器を使った、
手軽な栗ご飯のレシピが、紹介されています。
しかし、せっかく旬を味わうのですから、
ほんの少しの、手間をプラスして、
土鍋を使った、ワンランク上の栗ご飯を、
作ってみませんか?
今回は、土鍋を使った栗ご飯のレシピと、
栗ご飯がより美味しくなる、土鍋の秘密について、
ご紹介しましょう。
土鍋で作る料理はなぜ美味しいの?
土鍋料理の美味しさの秘密は、土鍋の持つ、
独特の特徴にあります。
土鍋調理の、最大の特徴は、
加熱する時に、ゆっくりと温度が上昇すること。
土鍋は金属の鍋よりも、鍋本体が温まるまで、
時間がかかります。
一見不便なように思えますが、この「ゆっくり」が、
実は、食材を美味しくしてくれるのです。
お米や栗などの、炭水化物には、
アミラーゼという酵素が、含まれています。
この酵素が、もっともよく働く温度が、
40~50℃と、意外と低いのです。
土鍋は、ゆっくりと中の温度が、上昇していくので、
この温度帯を保つ時間が、他の鍋よりも長くなります。
そのため、甘みやうまみ成分が、
より長い時間をかけて、たくさん作られます。
また土鍋は、火に触れている部分だけではなく、
鍋全体が、均一に熱を持ちます。
鍋全体から中に加わる、熱のおかげで、
より水の対流が強くなり、食材にも、
まんべんなく、熱が加わっていきます。
そして、土鍋は保温力にとても優れています。
その保温力は、火を止めてから20分経っても、
中の温度は、90℃台をキープできるほど。
お米を炊く場合は、蒸らしの時間に保温することで、
一粒一粒に、均一に水分が回り、余分な水分は、
どんどん外へ出ていきます。
土鍋の「温まりにくく、冷めにくい」という特徴が、
食材の旨味を、たっぷりと引き出し、
美味しくしてくれる、秘密だったのです。
絶品!土鍋で栗ご飯レシピ
ではいよいよ、土鍋で栗ご飯を作ってみましょう。
《材料(4人分)》
- 栗 300g(12~15粒)
- 米 2合
- 日本酒 大さじ2
- 塩 適量
《栗の下ごしらえ》
- ボウルに栗を入れ、熱湯をかぶるくらいまで注ぎ、
30分ほどおき、皮をふやかす。 - 栗のお尻の部分をストンと切り落とし、切り口から、
包丁を入れて側面の皮をむく。 - むいた栗をボウルに入れ、水をたっぷり注ぎ、
塩を二つまみほど入れて、冷蔵庫で2~3時間おく。
渋皮も一緒に、やや厚めにむくのがコツ。
傷んでいる部分や、黒ずんでいる部分も、この時、
包丁で削って、落としてしまいましょう。
水にさらすことで、栗のアクが抜けます。
《作り方》
- 米を研ぎ、30分ほど水に浸す
- ザルに上げて水を切る
- 土鍋に米を入れ、水・日本酒・塩少々を入れる
- アク抜きした栗をさっと洗って加え、蓋をする
- 強火にかけ、沸騰したら弱火にして20分
- 火を止め、20分蒸らしたら、さっくり混ぜて完成
※水の量は酒と水をあわせて400mℓ(2カップ)
作り方は全く一緒ですが、お米の半分を、
もち米にすると、栗おこわになります。
おこわにすると、冷めても、
モチモチの食感が、楽しめます。
お米の旨味、栗のほくほく感と甘さを、
土鍋は、最大限まで引き出してくれます
今年の秋は、ぜひ、土鍋を使って、
絶品栗ご飯に、チャレンジしてみましょう!
コメント